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【配信リリース情報】ニューシングル「黒い花 Flores Negras」

アルゼンチンの素晴らしいバンドネオン奏者パブロ・ハウレーナと日本のバンドネオン奏者小松亮太、北村聡、早川純、鈴木崇朗が共演した「黒い花 Flores Negras」配信リリーススタート!

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この複数のバンドネオンのアンサンブルのためのアレンジはバンドネオンの神様レオポルド・フェデリコ氏が書いたもので、2003年末にフェデリコ氏の最後の日本ツアーで僕も一緒に演奏したものです。今回、パブロ・ハウレーナの企画で実現したこのレコーディング。久しぶりにフェデリコ氏のアレンジの素晴らしさと、パブロの巧さを痛感させられた仕事となりました。

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2003年の年末、世界一のバンドネオン奏者Leopoldo Federico は、日本人のバンドネオン奏者たちを自身のオーケストラに招き入れて、彼にとって最後の日本ツアーを行った。正直に言って私たち日本のバンドネオン奏者たちは全く未熟であり、音楽的に考えれば、天才Federicoと共演するなど許されないことだった。しかし、彼の方から私たちを呼んでくれた。私は彼に心から感謝すると同時に、彼の演奏に私が傷をつけてしまうのではないかという不安に駆られていた。レベルの差異は別として、とにかくFederico氏は外国人である私たちにTangoのエッセンスを伝えたかったのだろう。たったの2週間だったけれども、彼が実際にどのような演奏をするのかを目と耳に焼きつけ、自分たちの栄養にしなければならない。そうすることが彼に対する最大の恩返しだと考えた。

ツアー中のFederico氏の音は、やはり特別だった。空気を突き破るような、まぶしいほどに輝く音色。爆弾のような重厚感のある左手の和音。それでいて溢れるようなデリカシー…etc.
恐ろしいのは、彼はこういった特別な演奏を、ごく常識的な方法で実現していたことだ。もしも彼が特別な方法によって特別な演奏を実現しているなら、私たちも少しは彼を真似できるのかもしれない。しかし、普通の方法で特別な演奏をしている人を、いったいどうやって真似すればいいというのか?

2025年のPablo Jaurena 氏との共演は、22年前の、幸せであると同時に絶望的な時間を私に思い出させた。アルゼンチン人のバンドネオン奏者と、日本人のバンドネオン奏者のレベルの差は未だにまったく縮まってはいない。しかし私たちも歩き続けなければならない。私たちに大きなチャンスをくれたFederico氏への感謝を忘れずに、これからも努力しよう。

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